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グーテンモルゲン!

熟練度の話をします。
 
創作したいって思ったら、まずプロになりたいって思いますよね。
プロって響きがかっこいい。

私は仕事としてお金をいただいて創作をしているので、
自分がプロだと自覚していますが、
さいしょはアマチュアでした。ていうかみんなそうです。
 
いまはなんとなーく仕事をみれば、
 
「これはアマチュアだな」
 
とか、
 
「これはプロだな」

っていうのはやってる側からすると一目でわかります。
べつにすごくない。時間をかけてやってるかやってないかだけ。
 
というわけでどっからプロやねんって話をします。
どうやったらプロやねんって話をします。
そのあと、プロになったあとにさらに引き延ばす方法についてお話します。

アマチュアとは

 
アマチュアの語源はラテン語のamateurからきています。
意味は「愛するひと」。
愛好家のことですね。いまでは素人って意味で使います。
 
そのひとが持っている技術は関係がありません。

どんなに熟達した技術を持っていても、
愛好家は愛好家です。
それが悪いって言ってるんじゃないよ。
軽視もしていない。
 
ですが、
少なくともアマチュアのひとは人からお金をもらってはいけません。
 
なんでかっていうと、
自分が好きなことに没頭すること自体がいちばん大切なことなので、
相手にその技術を使ってベネフィットをもたらすことができないからです。
 
アーティスト活動してるならいいじゃん!
 
ってなると思うのですが、
あなたの作品でひとが感動して、
お金を払いたいと思っても、アマチュアを前提にしているひとは活動が続きません。
 
で、路頭に迷う。
 
早熟のアーティストっていますよね。
若い頃にものすごい才能を発揮して、
そこから商売の流れに組み込まれて、そのあと作品が出せなくなっちゃうひと。
 
あれはべつにやる気がなくなったわけじゃなくて、
世間が求めているものと自分が求めているものが乖離してしまうからそうなってしまいます。
 
それでもやるんだ!っていう強い意志(たとえどれだけ世間から見放されて孤独になっても)
を持っているひとだけがそのあとアーティストとして生きていけます。
 
これをいま、日本で純粋にできているひとはみたことがないです。
音楽家さんならいるのかな?
いたら教えてください。

プロフェッショナルとは

 
プロフェッショナルっていうのはもともとラテン語のprofiteri(宣言する)から来ています。
教授するっていうほかに、宣言するっていう意味があります。
 
こういう語感ってけっこうアテになって、
プロフェッショナルとは自称のことです。
意外でしょ?
 
資格とか肩書きではありません。
 
「プロです」
 
と自覚し、姿勢を正したらもうあなたはプロです。
どういう姿勢なの?っていったらもう勘のいいひとはわかりますよね。
 
技術をつかって益を与えることができるひとのことです。
お金はわかりやすいですが、たとえば家で家事をやっているひとだってプロです。
(そこに他人の益を見出しているのなら)
 
もちろん技術はあったほうがたくさんの益を他人に与えられます。
でも、その前に、たいせつなのは姿勢。 
 

アマチュアからプロになる過程

 
技術がいらないなんて言わないです。
もちろん必要。でもみんなそれはやっています。
(技術をどうやって高めたらいいかはここでの問題ではないので除外します)
 
アマチュアからプロフェッショナルになりたい場合は、
自分が表現したい欲求をコントロールして、
いかに相手にとっていちばん快適な作品を提供できるかに苦心します。
 
まず自分を殺す。そのあとに相手に当てはめる。
 
たとえば、明らかに相手が想像しているものが、
時代的に合わない、古い、まあ簡単にいえばダサかったとしますよね。
 
あるいはものすごいベタなものを求めているとか。
 
そしたらベタなものとかダサいものを与えてあげればいい。
もちろんそれが本当に効果的かどうかっていうことはあるんだけど、
見てくれるひとに、
 
「こういうのが好きなんでしょ?」

といえるくらいの余裕は欲しい。作り手なら。

プロになったあとには素人に戻らなくてはいけない

 
じゃあプロになれば終わりなのかっていったら、
そうじゃない。
 
だいたいの解説ってここで終わっちゃうんですが、
この話には続きがあります。
 
福山雅治さんが以前、ドキュメンタリーに出演したときにこんなことをいっていました。
 
「アマチュアの第一目標はプロになること。
 プロになったあとの目標は、アマチュアになること」

さいしょきいたとき、私はまだ駆け出しというかそもそも学生だったので、
全然ピンとこなかったんですよね。
でもいまは物凄くわかります。
 
プロとして活動していると、
世の中に合わせること、他人に合わせることがまず第一になります。

でね。

たしかに儲かるようにはなるし、技術もあがっていくんですが、
面白いものはどんどん作れなくなります。 
型が決まってくる。
 
これ、年齢が関係しているのかって思っていたんですが、
どうもそうじゃない。
 
キャリアを重ねたからこそ盲目になっていきます。
それは経験によって失敗したことを覚えているから。
 
プロの仕事のいちばんの強みは安定性です。
失敗が少ないこと。
それを除外する原因は頭のなかで無意識にカットしてしまうんですね。
 
新しいものは欠陥があるはずだ、とか。
(MACのアップデートに警戒したり)
 
新しいアイデアは採用したくない、とか。
(若手のアイデアを否定したり)
 
とっても勇気がいるんですが、
これを一回崩して、再構築する必要があります。
 
この人プロだけど全然面白くないな、ってひといますよね?
それは安定性を重視しているからです。
 
ですので、本当に、
本物のクリエイターになりたいのであればこそ、
プロになったあとはいかにアマチュアとして本能に立ち戻れるか、
っていうのが次の課題になります。
 
長くなりましたが、
いま自分がどこにいるのかを意識して、
次の一手に進んでみてください。

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