【おすすめ映画】君の名は。

君の名は。の感想を書きます。

私は基本的には、
作品の批評や評論はしません。
たとえどんなに肌にあわなかったとしても、
評論家になったら終わりです。

理屈で中身を解体できるからといって、
それが作れるかどうかは全く別の話だからです。

再現不可能なものを作るのがお仕事だし。

ですが、
今回の映画に関しては個人的に思うことがあったのと、
クリエイターの人もそうじゃない人にも、
視点として何かお役に立てるところがあるかなと思ったので、
書きます。

中身について一部ネタバレしてるので、
そういうのが嫌だって人は回れ右です。

1.新海誠ってどういう人なの?

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ジブリの宮崎駿監督が引退する前から、
ポスト宮崎は誰だ? みたいな話によくなっていました。

定説はありませんが、
個人的には、

細田守(時をかける少女、サマーウォーズ、ジブリ入社を宮崎に直接断られる)

庵野秀明(エヴァンゲリオン、シン・ゴジラ、宮崎の弟子)

そして新海誠の誰かがその位置にいると思っていました。
年代は違うけど。

新海監督の何がすごいのっていうと、
基本的には作画技術が飛び抜けて素晴らしいって人です。

新海作品を一度見ればわかりますが、
現実を通り越したリアリティを感じます。

現実を通り越すとはどういうことかというと、
現実を現実以上に美しく、
それでいて写実的に切り取る
のがめちゃくちゃうまい人。

で、

お話はどうかというと、
基本的にひたすら童貞くさいです。

これは貶しているんじゃなくて、
ある時期にさしかかった男性の心情描写がうまくて、
ある時期のある人にはめちゃめちゃ突き刺さるお話を書きます。

初期の頃はとにかく救われない話を書いていました。
村上春樹さんが好きだといっていたので、
その影響もあるのかもしれません。

私は正直、ものすごい作家性のある方だなあと思っていましたが、
そこまでお話に惹きつけられることはありませんでした。

実際、今回の映画のヒットに至るまで、

「脚本家を別につけたほうがいいんじゃないか」

「お話が破綻している」

といった厳しい意見があったのも事実です。

そんな新海さんが出会ったのが、
川村元気さんという天才プロデューサー。

2.川村元気ってどこがすごいの?

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数年前に本を読んだのですが、
この人がとにかくやばい。

多分いま日本で五本の指に入る映画プロデューサーです。
プロデュースした作品は、

電車男(2005年)
そのときは彼によろしく(2007年)
陰日向に咲く(2008年)
デトロイト・メタル・シティ(2008年)
告白(2010年)
悪人(2010年)
モテキ(2011年)
宇宙兄弟(2012年)
おおかみこどもの雨と雪(2012年)
寄生獣(2014年)
バケモノの子(2015年)
バクマン。(2015年)
君の名は。(2016年)
怒り(2016年)
何者(2016年)

変態です。

しかも10年以上にわたってヒットを生み出し続けている。
どう見ても天才です。
名作の影にこの人ありってかんじです。

しかも、
クリエイターとして本を出したら70万部売り上げてベストセラーになってます。

(川村元気さんがどういう人かって知りたい人はこの本がオススメ↓)

川村元気さんの仕事っぷりを実際に間近で観たことはないのですが、
作家や作品をブレイクさせるのがとにかく上手いという印象を受けます。

まだ世の中に知られていないコンテンツを掘り出すのが天才的に上手い。

新海誠さんは、
確かに一部の熱狂的なファンの間ではかなり支持されていましたが、
その作家性を大衆にぶつけて爆発させたのは間違いなくこの人です。

まさに、

創る力×売る力=184.9億円(2016年11月14日時点)

この二人の化学反応が今回の作品で発散されていました。

3.君の名は。ってどうやって観たら楽しいの?

映画って基本的に好きにみればいいと思うのですが、
作り手としてどうみるかってのはある程度決まっていると思います。

今回の映画は三回みました。

お話自体のテーマについて思ったこともありますが、
それはまあ置いといて、
上手い具合に伝わりやすさと余韻を融合させた作品だと思っています。

どういうことかっていうと、

物語の仕組みや仕掛けられた伏線は、
いままでなかったものではないし、
この部分はこの作品のここからだな、とかわかるんですが、
それを新海誠監督の特有のタッチで、
ちゃんと視聴者にストレートにぶつけていた。

だから最後まで飽きないで見られた。

新海誠の作品をいままで一度でも観たことがある人は、
その差が歴然とわかると思います。

王道を創るってことがいかに大変かを見せつけられました。

4.売れてるものはいいところを探すようにしたい

クリエイターって、一度これだというものを見つけてしまうと、
コアな方向、アングラな方向に行きがちです。

それって大切なことですし、
実際にそういう方向に行ききったことでしか見えないものもあると思うのですが、

「売れているものは悪い」

とか、

「売れているからいいものじゃない」

と思うのはちょっと違うんじゃないかな、と思っています。

売れてるものだからこそいいところを探すようにしたい。

ベタに王道にまっすぐ創るって、
とっても難しいです。

まだ観てない人はぜひ観てください!
オススメです!

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